岩手岩泉町「中野七頭舞保存会」

JPN-006-NakanoNanadsumai

中野七頭舞は世界一の地底湖で知られる町、岩手県岩泉町小本地区の中野集落に伝わる芸能です。天保時代に沿岸地方を巡業する神楽の舞の一部を取り入れ、当時神楽太夫であった中野出身の工藤喜太郎が創始されたと伝えられております。保存会結成以来約35年、小本小学校での伝承活動を始め、たくさんの人達と踊り継承し、様々な人達に支えられて参りました。現在では東京や札幌など全国各地の団体で取り入れていただき踊られております。岩手県を代表するイベントである北上みちのく芸能まつりでは、毎年お招きをいただき30回以上の出演を果たしております。本当にありがたいことと感謝しております。このように継続しておつきあいをいただいている色々な皆様に支えられ、我々はこれまでやって来られたことを今年は改めて強く感じております。震災では、小本地区も大きな被害を受けました。七頭舞を優しく育んできた郷土の風景、情緒、生活は全く想像できなかった世界へと変わり果ててしましました。当初踊ることなど口にするのも憚られるほどでした。そんな中野七頭舞を、小本を心配してくれる全国の人達から、ほんとにたくさんの応援の言葉や物資をお寄せいただきました。改めて感謝を申し上げたいと存じます。おかげさまで再び踊る決意を後押しいただき、少しずつでも前を向いて踊っていくことで、地域の皆さんとともに平常を取り戻すことができたらと考えております。5月3日には、地元の白山神社例大祭で舞を奉納することができました。震災後らいろいろありましたが、地元で七頭舞活動を例年通りできることに、歴史や人々のつながりを深くかみしめ、これからも郷土の喜びやコミュニケーションに役立てるよう一生懸命踊り、伝えて参りたいと存じます。

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